top02 045-453-4567 神奈川新町
ブログ
2016/12/27

画像検査が意味するもの・後編 ~画像診断の矛盾~

みなさん、おはようございます!ご機嫌よろしゅうございます<m(__)m>

 

現代整形外科は、『腰痛とは骨格の損傷、または形態異常である』

 

という大前提のもと、治療にあたってきました。

要するに、背骨のどこかに傷があるから、形に異常があるから痛むんだと考えてきたわけです。

この概念は1世紀ものあいだ、揺らぐことはありませんでした。

 

なぜこういった考え方から逃れることができなかったのか?

その答えはブログ「整形外科の歴史と慢性痛・前編」「整形外科の歴史と慢性痛・後編」で詳しくお話しさせていただいたとおりです。

 

しかし、検査技術の発達がそのような考え方を強烈に後押ししてしまったという、なんとも皮肉な背景があるのも、また事実です。

1895年にX線が発見されて以来、レントゲンによる背骨の観察が進む中で、けがの有無に関わらず様々な損傷や形態異常が見つかったのです。

 

その結果、加齢にともなう生理的な(自然な)骨の変化…つまり、骨の老化と変形までもが異常な所見としてとらえられるようになりました。

また、背骨にみられる小さな個性(生まれつきある個体差)すべてが異常な所見として指摘されるようになりました。

その例として、「潜在性二分脊椎」「腰仙移行椎」「シュモール結節」「椎体偶角離断」「前彎消失」「軽度の側弯」などがあげられます。

 

さらにCTやMRIといったハイテク画像検査の登場によって、背骨の欠陥探しにますます拍車がかかります。

そんな中、専門家たちの眼は「椎間板」に釘付けになりました。

骨と骨の隙間にある椎間板はクッションの役割があること、加齢にともなう変性を生じやすい(潰れやすい)こと、ヘルニアの原因になるなどの理由もあり「椎間板原因説」が世界を覆いつくしたのです。

 

こうして研究者たちの多くが背骨の欠陥探しに傾倒していく一方で、骨に異常が見当たらない腰痛は「なんだか分からない腰痛」として、あまり熱心に研究されませんでした。

しかし、プライマリケア(初期医療)の現場ではこうした腰痛が思いのほか多かったため、姿勢や筋肉の問題(筋肉疲労・筋力低下・姿勢異常)を指摘する医師らによって、種々の体操療法、筋肉トレーニング、ウォーキング、水泳などが指導されることになったのです。

 

このように、現代整形外科では最初に「背骨の構造的欠陥」を探します。

それが見つかった場合、修復可能なものには手術を選択し、修復不能または欠陥が小さなものには対症療法を施します。

そして、骨の異常が見つからないものには姿勢や筋肉に焦点を絞った治療をしてきたのです。

 

ところが1990年代、医療界を一変させる出来事がおこります。

EBMの登場です(EBMに関してはブログ「EBM(根拠に基づく医療)とは・後編」で詳しく紹介しています)。

 

EBMによって、従来の画像診断には多くの矛盾があることが分かりました。

 

画像検査で見出される「形態異常」の多くが、実は正常な健康人にも多く見られることが分かったのです。

「腰痛はそれまで考えられてきたようなシンプルな問題ではない。形態異常を探して修復するという考え方は通用しない」つまり、

 

「形の変化≠痛みの変化」

 

という事実が科学的に証明されてしまったのです。

 

内科、外科、産婦人科、小児科、耳鼻科などたくさんある医科の中でも、整形外科ほどEBMが脅威に映った科は他にないと思います。

「風邪の抗生物質の使われ方」どころの話ではありません。

各論が問題にされているのではなく、画像診断という考え方そのものすなわち総論が問われているからです。

 

次回はEBMによって明らかになった「画像診断の真実」について、具体例を挙げて説明してまいりたいと思います。

 

お後がよろしいようで…お退屈様でした<m(__)m>

 

 

 

※このコラムはBFI研究会代表・三上先生の書かれたブログ記事を編集したものになります。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
あおぞら整骨院
http://aozora-osteopthy.com
住所:〒221-0043 神奈川県横浜市神奈川区
新町12-1京急新町第2ビル3階
TEL:045-453-4567
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇